EVENTS
Issue. 08

アートシティ天王洲で寺田倉庫が提供する、アートと人の交錯地点

November 2024

寺田倉庫

天王洲をメインに倉庫事業を展開する寺田倉庫。実は美術品やワイン、建築模型、映像フィルムなどの保管事業に加え、現代アートのコレクターズミュージアム「WHAT MUSEUM」、アートギャラリーカフェ「WHAT CAFE」、絵画材料専門の複合クリエイティブ施設「PIGMENT TOKYO」などアートにまつわる施設の運営なども手掛けています。
今回は、WHAT MUSEUMで開催中の2つの展覧会と、万全のセキュリティと環境、デザイン性を併せ持った美術品や貴重品、ワインの保管庫見学ツアーにコンシェルジュが参加してきました。

倉庫街から多様なアートが集まる街へ

寺田倉庫は、1975年に美術品保管サービスを提供開始して以来、アートにまつわるさまざまなサービスを展開しています。美術品の保管サービスに加え、芸術家の情熱や美術品に込められた価値を未来に受け継ぐためのサポート事業も展開しています。
これにより、寺田倉庫が拠点とする天王洲は、専門家からアート初心者まで幅広い人が集い発展し続け、現在ではアートシティとして国際的にも注目されているエリアになっています。

WHAT MUSEUM
〒140-0002
東京都品川区東品川2-6-10寺田倉庫G号

そんなエリアにあるWHAT MUSEUMは、寺田倉庫が作家やコレクターから預かっている現代アート作品を中心に展示するための施設として運営されています。
コレクターが収集した作品の展示は、作家の想いだけではなく、コレクターがどのようなこだわりを持って集めたのかにも触れられるおもしろさがあります。また、出身地も文化的背景も異なる多くの作家の作品が集まることで、多様な文化の交錯を目にすることもできます。

寺田倉庫のこだわりを体感するアートツアー

現在WHAT MUSEUMで開催されている2つの展覧会、T2 Collection「Collecting? Connecting?」展と奥中章人「Synesthesia ―アートで交わる五感―」展を、学芸員の方の丁寧な解説と共に鑑賞してきました。

T2 Collection「Collecting? Connecting?」展
奥中章人「Synesthesia ―アートで交わる五感―」展

会期:2024年10月4日(金)〜2025年3月16日(日)
会場:WHAT MUSEUM
開館時間:火〜日 11:00〜18:00(最終入館17:00)
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)、年末年始

まずは、T2 Collection「Collecting? Connecting?」展へ。
ビッグデータ・AI領域で成長する株式会社ブレインパッドの共同創業者であり、起業家の高橋隆史氏の約6年間のコレクションが、初めての一般公開として展示されています。

この展覧会は「繋がり」がキーワード。高橋氏は作品や作家、コミュニティなど、さまざまな価値観や思考との繋がりを大切にしながらコレクションされているそうです。来場者にもそれを意識してもらえるよう、疑問を抱くことから始まり、後に「繋がり」を感じられるような展示構成になっています。
私自身も、ぐるりと作品を観ていく中でそれぞれの作品に対して「何だこれは?」という興味から、作品や作家との共通点を見つけることで、今まで意識することのなかった「繋がり」を感じることができました。

写真3、4枚目:
WHAT MUSEUM 展示風景
T2 Collection「Collecting? Connecting?」展
Photo by Keizo KIOKU

次は隣で開催中の、奥中章人「Synesthesia ―アートで交わる五感―」展へ。
「空気と水と光」を題材に巨大な作品を制作し、鑑賞者の感覚を揺さぶるような体験を生み出してきた美術家・奥中章人氏による、バルーン状の彫刻作品が展示されています。

展覧会のタイトルでもあり、日本語では「共感覚」と訳される「Synesthesia」がキーワード。奥中氏は、この言葉を独自に解釈し作品に落とし込んでいます。
何かを感じることは、特別なことではなくても、思い出が呼び起こされることがあります。その時の自分の感覚が自然や社会、人を繋げる可能性になるのではないかと奥中氏は考え制作したそうです。

WHAT MUSEUM 展示風景
奥中章人「Synesthesia ―アートで交わる五感―」展
ⓒAkihito Okunaka, Photo by Keizo KIOKU

展示されているバルーンは今回の展覧会のために特別に制作されたもの。直径12メートルにも及ぶ作品は、展示室いっぱいに膨らんでいます。
虹色にゆらめくバルーンの中に入っていくと、そこには大きな水枕が。その場にいる人たちが、各々自由に座ったり、寝転んだりすることで、人の動きを感じることができます。
実際に寝転んでみると、変化していくバルーンの色も相まって、まるで夢で見た雲の上にいるような感覚になりました。
他者の動きにより、空気、水、光という形を持たないものの存在を感じることで、身体的感覚を超えた繋がりを感じることができる展覧会となっています。

写真1枚目:WHAT MUSEUM 展示風景
奥中章人「Synesthesia ―アートで交わる五感―」展
ⓒAkihito Okunaka, Photo by Keizo KIOKU

寺田倉庫の本領。それぞれに最適な環境を整えた保管庫。

ミュージアムで多くの作品に触れた後は、美術品や貴重品、ワインの保管庫を有する「天王洲 PREMIUM」を案内していただきました。美術品は温度20℃(±2℃)、湿度50%(±5%)、ワインは温度14℃(±1℃)、湿度70%(±10%)とそれぞれの保管に適した環境になっています。

美術品を保管する「TERRADA ART STORAGE」に足を踏み入れると、無数の明滅する照明が迎えてくれました。この照明は、心臓の鼓動をイメージしてじんわりと点いたり消えたりを繰り返しているそう。真っ黒で無機質な壁と生き物のような温かみのある照明のコントラストにアートを感じました。天井は最大5.8mの高さがあり、大型作品の搬入も可能です。

保管庫は個室で借りることができ、所有している作品の数に合わせて広さを選ぶことが可能です。借りることのできる部屋は約1坪〜約30坪と大小様々。また、関連会社であるTERRADA ART ASSIST社と連携し、保管だけでなく、修復や保険の提案までいただけるのも嬉しいところ。美術作品の保管に関して知識がなくても安心して預けることができます。

美術品以外にも貴金属、宝飾品、重要文書などの貴重品を預けることが可能なエリアもありました。「TERRADA SAFE BOX」はS〜Lサイズのロッカー型保管庫で、利用の際には1室1組の入室管理が行われているので、周りを気にする必要もありません。

自在に環境設定ができる、あなただけのワインセラー。

アートがお好きな方の中には、ワインも嗜んでいるという方も多いのではないでしょうか。どちらも保管には繊細な管理が必要なものです。寺田倉庫なら、同じ拠点に保管できるので大変便利です。
「TERRADA WINE STORAGE」のセラー保管には様々なタイプがあり、50本前後〜1,000本以上入る部屋までありました。基本は温度湿度が一定に保たれていますが、セラーのタイプによっては「シャンパーニュを保管するために部屋の温度を下げたい」というリクエストにも応えていただけるそうです。

ワイン保管庫についてお話を伺う中で感動したことの一つが、徹底したワインの品質への配慮。温度、湿度、照度、振動などが品質に大きく影響することから、照明はできるだけ照度を落とし、床は振動を吸収する素材が使われているそうです。

契約者が友人を連れて保管しているワインを楽しむことのできるラウンジも併設されています。
バーを彷彿させるカウンター席や、ゆったりとくつろぐことのできるソファ席があり、秘蔵のワインを堪能することができる空間になっています。

さらにメック・グランパートナーズのお客様へ、おすすめのワインをご紹介いただきました。
お好みの銘柄のご案内や、試飲会なども企画されるそうなので、ワイン好きの方は必見です。

▶︎寺田倉庫おすすめのワイン

※今回メック・グランパートナーズのコンシェルジュ経由でご購入いただいたワインは「TERRADA WINE STORAGEボトル保管2か月無料」の特典があります。ご購入の方はメック・グランパートナーズまでご連絡ください(特典期限あり)。

1作品440円から預け入れ可能な作品単位保管プラン

保管庫の利用は少しハードルが高く感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、寺田倉庫では、美術品一点、ワイン一本からでも預けることができるサービスも展開しています。季節ごとにご自宅に飾る作品の入れ替えや、引っ越しを機に預けるという方も多いそうです。
自慢の美術品やワインなどはプロに保管を任せたいと思いませんか?そんな方はコンシェルジュまでお気軽にご相談ください。
今後も厳選した特別な情報をお届けして参ります。コンシェルジュ便りでまたお会いしましょう。

記事に関するお問い合わせはこちらからどうぞ

CONTACT

RELATED ARTICLES

NEXT